森友学園の文書改ざん問題で日本の信用は?為替への影響は?

前代未聞の森友学園スキャンダルで日本の信頼にキズ

安倍政権の一大スキャンダルがニュースになりましたね。加計学園ではなく今度は森友学園です。国会ではもう年単位で関係者の答弁が行われ、さすがに最近は落ち着いては来たものの、いまだにずるずると尾を引いているこの問題。他に話し合うべき国の重要な問題があるだろうと思うのですが…。森友学園の籠池理事長逮捕で終わっていれば良かったのかもしれませんが、公文書偽造にまで問題が燃え広がったのがタチが悪い。おかげで現政府に対する国家運営能力そのものに疑問符がついてしまっています。

森友学園問題は、もともと学園の理事長である籠池氏が小学校の用地として使うため、不当に安く国有地の払い下げを受けたことが事の発端です。査定価格9億5600万円のところ、実際に支払われた金額はなんとたったの1億3400万。差額の約8億はどこへ行ったのか?という話です。払い下げに関わった財務省の説明によると、敷地内にあるとされるごみの撤去費用であるそうですが、先日のニュースではごみの撤去は財務省と森友の口裏合わせだったとか。差額について出てくる説明が信頼できないと、疑惑は深まるばかりです。しかも、安倍首相の奥さんである安倍昭恵夫人は、この学園の名誉校長に名を連ねていました。さらに、籠池氏の周りを調べていくと、政治家の名前がちらほらと挙がってくる。そのため、籠池氏と政治家との不正なつながりが強く疑われることになったわけです。

 

公文書改ざんで疑惑がさらに深まる

では国の土地がなぜ格安に払い下げられたのか、ちゃんと公文書で真実を確認しようとなりますよね。本来ならその文書を明らかにして、一件落着だったはずなんです。ですが、公文書の中の記載に改ざんがあった。財務省は森友学園に関連する14件の決済文書を書き換えていたそうです。これはいけない。公文書で事実が意図的に捻じ曲げられていたというのなら、国の権力者は何をやってもいいということになります。こうなるともはや民主主義ではなく、独裁です。

公文書の中には、籠池氏が安倍夫人を土地視察に案内した時に夫人が「いい土地ですから前に進めてくださいと言った」という内容があったそうです。しかし、これも安倍首相関係者がこの件に関わっていたことが分かってはまずいと、文言が削除されていました。他にも麻生太郎財務大臣ら政治家たちの名前が消されているそうなのですが、ここまで来ると逆に疑念が強まります。

改ざんについて指示したとされる国税庁長官・佐川宣寿(のぶひさ)氏が国会答弁をしましたが、「記録は廃棄した」「(書き換えは)理財局の中だけでやった」などと返答。なんとか政治家や官邸を守ろうとする官僚的な答えに、本当は誰か裏に黒幕がいるのではないか?とも考えてしまいます。結局辞任を表明しましたが、組織の不正の責任を一人で負わされた形になり、トカゲの尻尾切りのような幕引きでした。これを機に安倍首相や麻生大臣らを政権の座から引きずり降ろそうとする野党の狙いもミエミエで、森友学園の問題がただの政争の具になってしまっていることは否めません。

 

問題はまだもやもやしたまま

籠池氏はこの森友学園の一連の事件が注目される間に、詐欺容疑で逮捕されました。これは疑惑の約8億円値引きが直接の理由ではなく、その裏で大阪府から補助金を不正にだまし取っていたからです。系列幼稚園の職員を水増ししたり、児童を特別な支援が必要と偽り、合計約6100万を受け取っていたのだそう。ここまでやる人物からには、森友学園では何か強い政治の力が働いていたと考えるのが道理にかなっている気がします。

不正受給は不正受給として裁かれるべきですが、この問題の本質はまた別です。公文書改ざんによって落ちた国や政府に対する信頼。民主主義の作ったルールが厳密に運用されておらず、政治権力が簡単に民間に利用されてしまっているのは、由々しき事態です。ただのスキャンダルで終わらせず、複数の問題を切り分けながら、なぜ起きたのか?今後どうすればいいのか?をきちんと話し合うべきだと思います。

 

海外投資家の動きと為替への影響は?

海外メディアでも日本の問題は取り上げられているのかというと、そうでもありません。ニューヨークタイムスなどの主要なメディアではニュースになっていますが、そこまで注目度は高くありません。日本円や日本株を買っている投資家が、今回のニュースを受けて売りに入るのかとも思われますが、それもないでしょう。先日ニュースになっていたアメリカのトランプ大統領による、鉄鋼・アルミニウム関税引き上げでも、同盟国であるはずの日本には適用されなかったため「足元を見られている」という意見が目立ちました。中国や北朝鮮と比べて、日本の存在感は相対的に小さくなっているでしょう。

為替変動を考えるならそれより、3月の年度末に起こる「リパトリエーション」のほうが影響は大きいです。「リパトリ」とも言いますが、これは企業や投資家が決算期のために海外から本国へ資金を戻すこと。企業の決算期が集中する3月は、日本円が国内に戻って来やすいのです。企業財務に連動する為替の動きを一年を通して知っておくのも、チャートを見るうえで参考になりますよ。

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