基本編 2:円高・円安とは?

円が高く(安く)なるとは?

前回は、FXは「通貨と通貨の交換」であり、為替レートが変化することで生まれる差を使ってお金を増やすというお話をしました。

今回は、初心者の方が混乱することの多い円高と円安の関係についてです。

 

例えば、1ドル=100円だった為替レートがその後1ドル=120円まで上がったとします。

これは円高になったのでしょうか?それとも円安になったのでしょうか?

皆さんも少し考えてみてください。

 

 

 

答えは、「円安」です。

「だって100円が120円に上がったんでしょ?円高じゃないの?」と思った方もいらっしゃると思います。

しかし、円高の高(円安の安)は、単純に数字が上がった下がった、を表しているのではないんです。

その意味を考えてみましょう。では円高・円安を、次のように考えてみてください。

  • 円高…円の価値が高くなること
  • 円安…円の価値が低くなること

1ドル=100円の時は1ドルを100円で交換していました。

それが1ドル=120円になると、1ドルを手に入れるために120円も必要になりました。

さて、皆さんにとってどちらが得でしょうか?

日本円をドルに替える私たちにとっては、1ドル=100円のほうが嬉しいですよね。

だってより少ない円でたくさんのドルがもらえるのですから。

この、「より少ない円でたくさんのドルに替えられる」状態を、円がドルに対して強い状態、すなわち「円高」と表現しているのです。

 

円高・円安は次のように確かめることもできます。

1ドル=100円、1ドル=120円を、円を基準に書き直してみましょう。

  • 1ドル=100円 → 1円=0.01ドル
  • 1ドル=120円 → 1円=0.008ドル

0.01ドル>0.008ドルとなり、より1円の価値が高い(=円高)のは1ドル=100円の時だと分かります。

このあたりが最初のうちはパッと理解しづらいので、だんだんと慣れていきましょう。

 

海外旅行も日本経済も、円高か?円安か?が重要

円高・円安は、私たちの身近な生活にも大きく影響しています。

まず一番分かりやすいのが海外旅行や留学です。

私のスクールの生徒さんがフランスに留学した5~6年ほど前は、1ユーロ=100円だった超円高時代でした。

その2年前までは1ユーロ=130円でしたから、かなり大きな変化だったと見て良いと思います。

生活費の中でも一番支出の大きい家賃を600ユーロとすると日本円にして約7万8000円。

1ユーロ=100円の当時は約6万円。

これだけでも月に2万円弱、ゆとりが生まれます。

他にも送金手数料や食費などもろもろを含めてかなり節約できたため、金銭的に一番良い時期に行けたのは本当にラッキーではないでしょうか。

 

円高・円安は、企業や社会にもっと大きなインパクトを与えます。

例えば、輸出企業。

日本の輸出産業の筆頭である自動車だと、たった1円の円高でも大きな影響を受けます。

分かりやすいように、日本の車メーカーがアメリカで車を販売するとしましょう。

日本で100万円で販売している車をアメリカで販売すると、

  • 1ドル=100円の時には、1万ドル
  • 1ドル=80円の時には、1万2500ドル

となり、円高ドル安の時は車の値段が高くなります。

そうしたら「いくら品質が良いといっても、日本の車は高いから国産(アメリカ産)の車を買おう」となってしまいますよね?

 

一方、輸入企業では円高になったほうが売上が上がります。

円高になるということは円の価値が上がるということですから、海外で生産されたモノを安く買えます。

よくお店で「円高還元セール」なんて言葉を目にしたりしますが、これは「円高で安く仕入れできた分、価格を安くしてお客様にサービスしますよ」ということなのです。

 

円高・円安はどちらが良い悪いではなく、状況によって意味が変わる

かなり簡単に説明しましたが、単純に「円高だから良い、円安だから悪い」のではありません。

個人か企業か、輸出企業か輸入企業か、など、様々な状況によって円高・円安どちらが得か損かは変わってくるんですね。

経済のニュースを見る時は、「円高(円安)で、誰にどんな影響が出るんだろう?」という目で見てみてください。

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